現状が苦しくなってくると、リーダーはその状況を打破しようとします。
特に経営に苦しくなった経営者は、現状打破によって逆転を試みようとする
んですね。
別に現状を打破する事は、一向に構いません。
いや、しなければそのまま沈んでいく船だってあるわけです。
ただ、いつも疑問に思うのは、一歩前に踏み出せば現状打破できると思って
しまう人がいるという事です。
勝機なんていうものは、いつだってその辺に転がっているわけではありませ
ん。
勝機を掴みに行ったところで、無い時には無いものなんです。
会社組織には、「経営資源」という手かせ足かせがありますから、掴みに行
きたくとも、行けないことだってあるわけです。
にもかかわらず、いつだって勝機を掴みに行こうとする経営者がいます。
それが私には、不思議でなりません。
例えば、通常5000万円の資金が必要な、魅力的な営業活動があるとしま
す。
ところが、そのお金が無ければそれはできません。
でも、経営に苦しんでいる経営者の中には、お金が無くともどうしてもその
営業活動をやろうとする人が、中にはいるんです。
無理やりお金を3000万ほど用意してくる。
そしてそのお金で、何とかその営業活動をしようとするんですね。
じゃあ、その差額2000万円の穴埋めは、どこで補うのか?
何らかの戦略でもあって実行するつもりなのか?
そう聞いても、答えは返ってきません。
通常、必要と言われている額の資金を用意したところで、それが上手く行く
とは限らないのが経営というものです。
それを資金不足の状況でやろうと思ったら、何らかの方法でその資源不足を
補わなければなりません。
しかしそれ以上には、全く考えが及んでいないんです。
完全に思考が停止しているわけです。
考える事と言ったら、従業員に負担をかけることくらいです。
無理な計画を、しかも通常10人足必要なところを8人でやらせてみたりし
ます。
おまけにその用意した3000万のお金の出所ですら、不安や懸念がチラホ
ラ見え隠れしています。
それなのに、用意してくる。
つまり、周りが全然見えなくなっているんですね。
「そこにたどり着きさえすれば、救われる。何とかなる。」
頭の中は、それ一色になっているんです。
シンデレラにでもなったつもりなんでしょうか?
お城のパーティーにでも出席すれば、素敵な王子様でも待っていてくれると
でも思っているんですかね。
苦しい現状はわかります。
しかし、藁にもすがる思いでその営業活動さえやれば、何もかも救われると
思ってしまうのはいかがなものかと。
所詮掴みにかかっているのは、藁にしか過ぎないんです。
そんなもの、溺れかけたときに掴んだところで、一緒に沈んでしまいます。
勝機なんて、いつだって転がっているわけじゃありません。
だから、いつも勝つか負けるかだけでサイコロを振って見せるのは、止めた
方が良いんです。
そんな暇あったら、今アナタがいるその場所で、今やらなきゃならないこと
を確実にやって行った方が断然幸せです。
サイコロの目は成功と失敗の2つじゃなくて、6つも目があるってことを忘
れちゃいけません。
それを頭に入れとけば、アナタは苦しくとも、いつだって負けない。
そんなものです。
(以上、メルマガ「裸足のリーダー」2004年12月6日号より抜粋)
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2005年02月09日
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